日高のUFO特集!「世界の何だこれ!?ミステリー」
2月14日に放送された「世界の何だこれ!?ミステリー」、みなさんはご覧になられましたか?
この日の放送内容は、なんと日高のUFO伝説特集!
※番組はTVerで無料配信中!
番組が日高を取材するきっかけとなったのが、昨年10月の小木さん日高初訪問(詳しい経緯はこちらに書きました)。そんなご縁もありまして、Hi-MAGチームは今回の番組取材もちょっとだけ協力させていただきました。
取材が行われたのは、1月中旬のことでした。
新冠にはアンガールズ田中さん、新ひだかには銀シャリ鰻さん、平取にはおぎやはぎ小木さんが取材に訪れ、UFOの目撃証言などをレポート。Hi-MAG編集長も、店で取材を受けました。
他にも見知った顔が何人も番組に登場していましたが、UFO目撃者がこんなに多いとは…日高の意外な一面に驚かされる内容でした。
5日間にわたって行われた取材ですが、最終日に訪れたのが平取町。
平取町といえば、義経伝説が残る義経神社や二風谷のアイヌ文化博物館があり、平取牛や黒豚、トマトにキノコと美味しいものもたくさんあります。歴史と文化、美味しい食材と美しい自然がある町です。
しかしこの町には、他の町にはなかなかないユニークな場所があります。
それが、ハヨピラです。
ハヨピラについての説明は番組内でもありましたが、ゲート付近の看板にはこう書かれていました。
ハヨピラとは、オキクルミカムイ(アイヌにあらゆる生活の方法を教えたとされる文化神)の伝承が残る由緒ある土地として、地域の人たちに語り継がれている崖をさしています。
ハヨピラのアイヌ語の語源には、次の二つの説があります。
「ハヨク(hayok)武装した ピラ(pira)崖」
「ハイ(hay)メカジキの吻 オ(置く) ピラ(pira)崖」
〜鋭い吻を防柵に用いた居城(チャシ)が築かれたと言われている〜
※吻とは、口あるいはその周辺が前方へ突出している部分を指す
ハヨピラは、オキクルミカムイが降臨し、住んだとされる言い伝えが古くからある一方、本当は魚をとるための漁師小屋があった場所で、居城(チャシ)は10kmほど上流にある旧シケレペ部落(現在の平取町荷負附近)の額平川を挟んだ対岸の岩山であったともされています。
いずれにしてもオキクルミカムイが住んだ土地だということを沙流川流域に住むアイヌの人々はとても誇りに思っています。
また、ハヨピラは、寛政十一(1799)年に江戸幕府の幕史であった近藤重蔵が千島町さの際に立ち寄り、義経像を寄進して社が建てられた場所でもあります。義経神社の前身であるこの崖の様子は、安政五(1858)年にこの地を訪れた松浦武四郎によって描かれています。
昭和四十年頃に、オキクルミカムイの伝承に着目したUFO研究団体によって基地が建設されました。その後、平取町に移管され、ハヨピラ自然公園として整備し、町内外の人々に利用されました。
ハヨピラのある場所は、アイヌの人々にとって大切な場所。アイヌ民族の始祖といわれているオキクルミカムイが降臨し、人々に家づくりやアッシ織、狩猟法などさまざまな生活の知恵を授けたという伝承地です。その伝承とUFOを結びつけたUFO研究団体であるCBAが、この地にハヨピラを建設しました。昭和40年頃とのことなので、今から約半世紀前のことです。
ハヨピラは、崖の地形をいかして、ピラミッド状に建設されています。中腹部にはオベリスクがあり、そこに刻まれたモチーフがオキクルミカムイでしょうか。指差す先には、ちょっとずれていますがUFOらしきものも。横で座っている人々の姿も気になりますね。
中腹部から頂上へは、階段の傾斜がより強くなります。頂上まで登ってみたかったのですが、老朽化が進み危険なためさすがに断念。頂上にあるのは展望施設とのことですが、いったい何があるのか気になります。
敷地内には、他にもいくつかのモニュメントがありました。オキクルミカムイの石像や、宇宙に向かう飛行機のようなものなど…いったいどんな意図で置かれたものなのか気になりますが、CBAから町へ運営が移管されたことにより、観光地としての整備が進んだのかもしれません。
後日、往時のことを知る平取町の方たちとお話しする機会がありました。ハヨピラはかつて北海道有数の観光地であり、観光バスが連なり修学旅行生たちもやってきて、土産物屋などもあったそうです。近所の子供たちはここを遊び場とし、みんなでサークルを組んでUFOの呼び出しもしたんだとか。
ハヨピラは、アイヌの伝承が残る地であり、さまざまな人の思い出の場所でもあります。いまはすっかり朽ち果て、立ち入ることもできなくなってしまいましたが、いつか再び人々が訪れることができるようになるといいなと思いました。