Hi-MAG北海道・日高の
ウェブマガジン

#1 ヒダカミビール

こんにちは、クラフトビールが大好きな伊藤 リョウスケです。

この度、クラフトビール好きが高じて、なんと「月と太陽BREWING」さんと。そして同じくクラフトビール愛溢れる ギタリスト 山木 将平 と一緒に、僕が企画をしたヒダカミビールを皆で作りました!

ヒダカミビール -HIDAKA STYLE LAGER- とは

日高昆布で出汁を取った水がビール全体のベース。昆布の風味を活かすのが目的ではなく、旨味と糖を酵母に食べさせ醸造のエネルギーとして活用、ビールそのものの旨味の土台という役割を担っています。その他にも北海道産のモルトとホップをふんだんに使用し、私たち道産子の北海道愛を一つの形にしました。ホップの香りが爽やかで心地よく、どこか懐かしさを感じる中でガツンとくる苦みがたまらないラガービールです。

そう、ベースとして「日高昆布」を使っているんです。

昆布=出汁の新しい使い方として、昆布の旨味成分とモルトの糖を一緒に酵母に食べさせて、発酵させる。 ビール作りとしても、昆布の使い方としても新しい試みだと思います。ちなみに今回は純粋に美味しく、皆さんにも馴染みやすいように ラガービール を作りたかったので、あえて昆布の味や風味は残していません。(もちろん意図的に風味をだす事も出来ます)

そして今回の昆布は、新ひだか町三石 にある日高昆布界のBOSS 磯貝嘉一商店 さんから、今年は昆布が少なく、ほとんど獲れなくて困っている年にも関わらず、等級1等の昆布をご提供していただきました。感謝。

レシピを見ながら分量をチェックするギタリスト山木。真剣な眼差しは、もはやプロですね。何故なら彼のビール醸造歴は今回が4作品目。彼の初作:Planet Memorys が美味しすぎて、悔しくなった事が本当のキッカケであります。

モルトを投入する月と太陽BREWING 森谷社長。このモルトが結構重いので皆で交代しながらの作業でした。ヒダカミビールは初回にも関わらず大胆にも 600ℓ のタンクで醸造。全数を350mlの缶にすると約1700本分! がしかし、以外にも1ヶ月足らずで大体売り切れてしまうようです。

モルトを投入すると直ぐに、麦の甘い香りが工場全体を包み。ビール造ってる~!という実感が湧いてきます。

北海道産のフレッシュホップを

ドーンと投入。

こまめに温度などの状態をチェック。しっかり管理されています。

途中でいただいたモルトのジュースも麦の香ばしい香りとほどよい甘みで美味しかった。

モルトエキスを抽出した後のモルト殻を掻き出すところ。一度でかなりの量のモルトが使用されている事が見てとれるかと思います。この掻き出し作業が一番大変そうでしたが、森谷社長のお兄様の手慣れた作業姿が頼もしかった。

ちなみにこちらのモルト殻は廃棄ではなく、養豚場に引き取られ、豚の飼料として再利用されるそうです。ちゃんと活用方法があるなんて無駄がないですね。

こうして出来上がった、アッつ熱 のビールの原液。モルトの糖と昆布の旨味成分が詰まっています。ここから酵母の力で発酵した後に、熟成させていくという流れ。

工程をしっかり管理しながらの作業でした。モルトを投入するタイミングやホップを投入するタイミング、昆布の出汁のタイミングなどすべて最初に計算し、工程を決めていて、概ね時間通りに作業は終了。月と太陽BREWINGスタッフの仕事はテキパキしていて、見ててたくましい!

実は今回、本ビールでは會澤高圧コンクリート株式会社から提供していただいた試験用のコンクリートタンクを用いて、ビールの一部を試験的にコンクリートタンクで熟成させました。出来上がったビールの飲み比べを行い、コンクリートタンクによる変化や味の特徴を掴み、検討を重ねながら、今後は コンクリートタンク率 100% のビール醸造を実現するために、様々な角度からビールとコンクリートの可能性を探っていきます。 (なぜコンクリートタンクなのか?という疑問については次回以降でご説明します)

ビールのレシピは クラフトビール好きのギタリスト:山木 将平 と企画内容を基に様々なホップやモルトをイメージに合うようにテイスティングを重ねて選び抜き、プロの醸造家の意見をしっかり聞き入れて作りました。

そして気になる、ヒダカミビール のリリースは 2024年 10月 17日から!

なぜならば、17日は 大安 という事と「満月」だから。月と太陽 BREWING という社名にもヒダカミというストーリーにも蜜月な親和性があったからです。なので、缶での販売開始日は24日「下弦の月」としました。

札幌二条市場のすぐ近くにある 月と太陽BREWING 本店 と miredo店 にて樽生でのご提供となります。樽生・缶の販売受注は17日からの受付です。あっという間に売り切れる可能性がありますので、お買い求めは早めに。

他店でのお取り扱い情報につきましては、追ってご報告いたします。

そんな2人がビールを作り始めたキッカケやビールへの情熱、ヒダカミビールについてなどを語っていますので、是非ご覧になって下さい。

月と太陽BREWING のHPにヒダカミビールの専用ページを設けましたのでそちらも是非ご覧下さい。

醸造:月と太陽BREWING with 山木 将平

企画:NO BORDER 株式会社 伊藤 リョウスケ

次回は気になる「ヒダカミ」と謎のキャラクターについて